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にんじんの発芽率をアップする8の方法

にんじんは発芽させることができるかどうかが重要な作物です。
発芽できれば栽培の7割は終了といっても過言ではありません。

ここではにんじんをうまく発芽させる8の方法を紹介します。
ご自分でやりやすい方法があったらぜひ参考にしてみてください。

1.腐葉土をかける

腐葉土

にんじんの畑の準備ができたら最後にいよいよ種まきをします。

種まきは1cmほどの溝を掘ってすじまきにしていくのが基本。
この際に覆土(土でフタをすること)をするのですが、その土に「腐葉土」を利用します。

腐葉土は読んで字のごとく葉を腐らして作った土です。
森に行くと地面がすごく柔らかかったりしますが、あれは全部腐葉土です。
しかし持ち帰って畑に使ってみようとしても虫、いろいろな木の実などのまわり物が多いのでオススメしません。

ホームセンターやネットなどでの販売もあり、品質もいろいろあります。

腐葉土はすごく水持ちがよく、また土を柔らかくする特徴もあるのでにんじんが発芽してカタチを形成していくのに適した土だといえます。

※にんじんは光を好む植物です。腐葉土をする場合は薄く覆土してください。そうすることで発芽率はさらに向上します。



2.わらをかける

わら

通常の種まきが終わり、今度は畑の土をそのまま利用して覆土したらその上にわらをかけます。

わらをかけることは、水をまいたり朝露がついたりしたあとの水持ちに関係してきます。
畑が乾いたしてもわらの下だけは湿っている、ようするに水持ちがよくなります。

にんじんの発芽には土の中の水分率の多さが関係してきます。
適度は水分率をずっと保ってやることで発芽率、発芽時間短縮につながります。

わらもホームセンター、または最近では産直市にも販売しています。
それか田舎に知り合いがいたら聴いてみるのもいいかもしれません。
お米を専業でも兼業でもいいので作っていたら、収穫の際には大量のわらがでます。
収穫後すぐではまだ乾ききっていませんが、1ヶ月もすれば十分使えます。

※腐葉土と同様にうすくかけることはもちろんのこと、まばらにしてかけるものポイントです。隙間だらけでもいいので土に光が届く状態を作ってやるのも重要です。

3.もみ殻をかける

もみ殻

わらと同じ原理です。もみがらもお米農家にとっては大量にでる副産物になります。

田舎で農家しているとたくさんの大小農家さんがもみがらを種まき後、苗定植後にかけるのに遭遇します。
この理由は水持ちもありますが、もみがらが3年から5年くらいかけてゆっくりと土の中で分解されていくこともあります。

ようするに、土の中にいれておくと毎年どんどんふかふかになっていく状況を作り上げることができるのです。

畑をするうえで土のふかふか度はとても重要です。
にんじんももちろんこのふかふか度はカギで、まっすぐ太く育つかに関係してきます。

もみ殻に関しては、覆土の上にかけるだけでなく、さらに土の中にもいれて生育環境を向上してやるのもありです。

※もみ殻も薄くかけてください。発芽率がさらに向上します。

4.不織布をかける

不織布

不織布をべたがけすることで保水作用と同時に保温作用もあります。
3月まきや、9月でもう寒くなってきているときにはオススメの方法です。

しかし、注意が必要なのは芽吹くタイミングで不織布をとってやるのを遅れないことです。
発芽したばかりのにんじんはとてもまだまだ弱い状態です。
上にかかった不織布が原因でぽきっと折れてしまう可能性があります。
ねじまがってもおもしろくありません。

よく立てではなく斜めににんじんが生えているのは、発芽時になにかしらの負担が上からかかってしまっているのが原因の可能性もあります。

根菜類を発芽させるときに同様にいえることですが、発芽時の上からの負担も考えてやると、そのあとの生育がよくなってきます。

5.種まき用土で覆土

用土

種まき用土を使うことでもにんじんの発芽率はアップします。

種まき用土は普通の土のようですが実はそうではなく、種を発芽させるために計算された構造になっています。

水持ちがよくなることはもちろんのこと、太陽の光が届くように隙間がほどよく空いている構造の土になります。

溝を作って種をまいたら上から種まき用土で覆土してやるだけです。
とても簡単で効果が出るのでこの中で紹介したにんじん発芽率アップ方法の中でもオススメの方法になります。

しかしこればかりは特別な知り合いでもいないと、どこかでもらってくるといったことができません。
でも、どこのホームセンターでも売っているので、買う事自体は比較的楽です。

6.覆土なし

にんじん

これまで何かをかける話ばかりしてきたのにいきなり「覆土なし」ってなんなのだとお思いかもしれませんが、これには理由があります。

先ほども言いましたが、にんじんの発芽には保水とともに太陽の光も必要です。
覆土をしなければ太陽の光は直であたり発芽率はアップします。

でも、これは諸刃の方法です。

発芽をすることはまちがいありませんが、あまりに強い太陽の光は発芽したばかりの小さなにんじんの根を痛めてしまいます。

すこしでも覆土はしあると、地表ににんじんの根が出ることはありません。
一方、覆土なしの場合ですと種からの根がもりっと地表に出てしまう可能性があります。

これだとあまりよろしくありません。
覆土なしでも発芽させたらそのタイミングで少しだけ覆土してやることで、根の傷つきを防止することができます。

7.踏む

踏む

種まきあとにその上から踏みます。

「えっ、大丈夫なの?」と感じるかもしれませんが、覆土をしてあるので種が傷つくことはありません。

踏む理由は保水に関係しています。
ふかふかに耕した土はそのままにしておくと、どんどん水が下におちていってしまっています。

考えてみればそうですよね。ふかふかということは土の中が隙間だらけということです。
これでは水をまいても上からどんどん乾いていきます。
すこし踏んでやることで隙間だらけだった土の隙間を埋めてやることができます。
こうすることで水持ちが格段にアップします。

踏むのに抵抗がある場合は、クワの平な面で少しおしてやるだけでも効果が出ます。

8.新しい種を使う

にんじんの種は他の作物の種よりも寿命が短い「短命種子」になります。
そのため使用期限はしっかり見て使いたいところです。

ホームセンターにおいてあるものもいつ入荷されたかによって使用期限がせまっているものもあります。

確実なのはタネ屋さんに直接頼む方法です。
これでしたら新品の種が届きますので発芽率はグンッとアップします。

 

以上で解説を終わります。

最後に水やりのポイントだけを説明します。

常時湿り気が必要

水まき

にんじんの発芽はご存じのとおりとても難しく、発芽難易度は他の野菜よりもはるかに上です。
その理由はにんじんの種の発芽には日に光が必要なのと、一定の水分量(湿り気)が常に必要だということにあります。

一見すると相反する難しい問題です。
太陽の光で発芽を促している間に、土はどんどん乾燥していきます。
そうすると発芽しなくなるのでありとあらゆる手を使って常に湿り気がある状態を保ちます。

基本的には朝一番に水をしっかりやって、夕方にもう一度しっかり水をやる。
これを守りつつ上記に解説した方法8つを取り入れていきます。

  1. 腐葉土をかける
  2. わらをかける
  3. もみ殻をかける
  4. 不織布をかける
  5. 種まき用土で覆土
  6. 覆土なし
  7. 踏む
  8. 新しい種を使う

全部を一気にためしてみる必要はなくて、必要に応じて2~3ほど取り入れてみてください。
格段に発芽率がアップするはずです。

みなさまのにんじんライフが栄光あるものと祈ってここで記事を終わりたいと思います。
御読破ありがとうございました。



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